1日27時間欲しい、やりたいことがたくさんある男 tomita@atuwebです。

伝説のプログラマーと書かれた帯が目にまぶしい、話題の書籍を『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である』読みました。

著者の中島 聡さんは_米マイクロソフトでWindows 95Internet Explorerの開発に携わった方です。
その中島さんの新し書籍というだけで、店頭で目が行ってしまいますよね。

本書の目的

時間術の本であるが、単にノウハウを伝えるだけではなく、時間術を実践することで忙しさから解放される。

あなたが「時間の手綱を自分の手に取り戻し」、自分の人生を世界を制する一助となれば、これほどうれしいことはありません。
P.10

時間の使い方を考えよう

本書の1章は「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」という副題で、「残業して徹夜もしたけれども仕事が終わらなかった」というITでよくありそうな話が展開されています。

本書では仕事が終わらない原因を、次の3つに分類しています。

  • 1.安請け合いしてしまう
  • 2.ギリギリまでやらない
  • 3.計画の見積もりをしない

あー、耳が痛い。。。

多くの場合、締め切りが近づいたらやる気が出るというラストスパート思考であることが諸悪の根源であると、筆者は指摘します。
ラストスパート思考とは、まさに「8月末になって宿題をやっていないことに気付く小学生」です。

時間の使い方は人それぞれ、千差万別です。
効率の良い時間の使い方は、学校で教えてもらえることではありません。

多くの人がまだ大丈夫と考えて、ずるずると着手時期を遅らせる傾向があります。
それは「まだ余裕がある」と考えてしまうからです。

締め切り間際になって仕事に着手することのデメリットはこういったものです。

  • 締め切りが近づくにしたがって焦りが強くなりミスが増える
  • 見えていなかった作業、割り込み仕事に時間が奪われる

「ちょっとヤバイかな」と感じたときに早いうちにアラートを出せばよいのですが、まじめなプログラマほど自分で頑張って何とかしよう考えてしまい、事態を悪化させる傾向が強いと感じます。
それは、自分の能力を評価されたいからか、他人の手を借りることを恥ずかしいと思うからか。

本人は頑張って、苦しんでいるのですが、結果として仕事が終わらないなら仕方がありません。
筆者も何度も述べていますが、リカバリ不能な状況になってから「申し訳ありません、終わっていません」と言われることがどれだけ大変なことか想像してみてください。

「どうせ残業」がパフォーマンスを落とす

残業は何一つ良いことがありません。

  • 集中力が切れた状態で作業するため非効率
  • 長期的に疲労が積み重なる
  • 仕事外で新しい知識、刺激を得ることができず相対的に能力が低下していく
  • 職場の光熱費が増加する
  • 残業代の支払いが発生する

私の新式としては、ごく最近になってようやく残業は悪という認識をもった企業が増えてきだしたように感じます。
しかしそうではない職場も、それこそ星の数ほどあるのではないかと思います。

「どうせ残業だから」「上司が帰らないと帰れない」などといって、午前中はサボって過ごすような環境にあるのなら、仕事を効率化することは難しいでしょう。

仕事を早く終えたとしても決して早く帰宅できない。
そればかりか、次から次へと雑用が増えてしまう。

そんな環境にいて、どうやってやる気パフォーマンスを維持できるでしょうか。

特に残業しなければやる気がないとみなされるという環境にいる方は、即転職を考えたほうが良いレベルだと、私は考えています。

(同様に、「家族のことを優先することを許さない風潮」も、なくしていきたいです。)

ロケットスタート時間術のキモ

それではどうすれば「仕事を確実に終わらせる人」になるか。
本書で紹介されている時間術を、筆者はロケットスタート時間と名付けています。

2割の期間で8割の仕事

この時間術の1つ目のポイントは「締め切りまでの最初の2割の期間で8割を終わらせる」という点にあります。

「締め切りが近づいてから頑張るというラストスパート思考」の逆で、「余裕がある状況でスタートダッシュする」スタイルですね。

これは、ただ「着手時期を早める」だけではありません。

最初の2割の期間は猛烈に仕事に取り掛かる」のです。
これがスタートダッシュではなくてロケットスタートと表現しているゆえんです。

マリオカートよろしく、ロケットスタートで大きく一歩を踏み出し躍進するイメージです。

目標に届かなければリスケ

2つ目のポイントは「2割の期間で8割終わらなかったら、それを危機的状況と捉えてスケジュールの調整を依頼する」です。

筆者はロケットスタート時の集中状態を鳥山明先生DRAGON BALLの界王拳に例えておりました。
(中島さんが界王拳ですよ!勝手に親近感持っちゃいますね。)

ロケットスタート時は、通常の状態ではなりません。

界王拳を使って赤いオーラが出ているイメージです。

それも20倍です。
「並大抵の集中力ではない」という事が分かっていただけるのではないでしょうか。

そして、その20倍界王拳を使っても太刀打ちできない相手なら、それは大猿になったベジータくらい、かなりマズイ相手であると判断できるのも納得がいくところです。

まだ期日が8割も残っているじゃないかと考えたらいけないのですね。
実際、スケジュール調整は早ければ早いほうが良いものです。

(「おまえ、まだ時間に余裕があるからもっと頑張れよ」という上司は場数が足りないかもしれません、主観ですが。)

流しの期間

3つ目のポイントは「残りの8割の期間を使って、ゆっくり完成度を上げていく」です。

界王拳は自分の能力を極限まで向上させる技であり、技が切れた時、大きく体に負担がかかります。
消耗が激しいのです。

実際人間は、高い集中力を保つことが難しく、緊張状態が長期間続くことのストレスは大きいです。

「2割の期間死ぬ気で頑張った!そのままこのペースで仕事を終わらせてしまおう」と考えてしまうところですが、そういった頑張り方はオーバーワークになってしまって、長期間同じスタイルで働くことは難しいと思います。
また、「やる時はやるけど、頑張りすぎたらガクンとペースが落ちる」のは成果にムラがあるということであって、仕事をお願いする側からすると敬遠したいタイプですよね。

また、「緊張状態では気づきにくいこと」ってあるんですよね。
リラックスしている状況や、多少時間が経過した後だからこそ得られる気付きもあると思いますから、流しの期間は必要なのです。

ロケットスタートを実現するために

ロケットスタート時間術は高い集中力と、ゆったり対応するという2つのリズムの組み合わせからなっています。
この時間術を実現するにあたって、大きな壁となりうるのが「集中する時間を確保する」事ではないでしょうか。

メールやLINE、SNS、途中までやったゲームに、ONE PIECEの新刊と、私たちの日常生活には誘惑がたくさんあります。

これは私の体験談です。
毎日深夜に帰っているような状況なのに、常に手元のスマホでは白い鳥のSNSを開いているというメンバーがおりました。

それで彼はどうやって集中して作業するのでしょうか。
どうやって他のメンバーに「頑張っている」と認めてもらえるのでしょうか。


はい。

本書では、筆者の中島さんがロケットスタート時間術で実践しているライフスタイルや時間の組み立て方といったノウハウもしっかり伝えてくださっています。

例えば、開始2割の期間は世捨て人モードに入るとか、「朝、家族が起きる時間まで仕事をする」とうような疑似的締め切りを設定することなどです。

集中するときは極限まで集中する。
流しの期間にはゆとりをもって、周囲のことを考えながら動く。

そういったメリハリが、必要なのだと改めて考えさせられました。

そして、本書のノウハウでオススメなのが「夜に翌日のタスクをリストアップしていく」ことを習慣化することです。

中島さんは朝4時に起きて、前日に用意したタスクを消し込んでいくことをゲームと表現していました。

タスクの粒度が大きければ「タスクが進んでいる」という実感が少なく、やる気も減少してしまいますね。
しかし、中島さんのようにタスクの粒度を小さくしてすぐに消化できる(本書では15分単位)ようにしけておけば、タスクを消化することが楽しく集中力も維持できるのだといいます。

これは、いいですね!

おわりに

アスキーでのアルバイトやマイクロソフトでのエピソードも豊富で、さすがにエンジニアなら興味を持つ体験談でしたね。
そういった体験談が多く、楽しめる部分も多かったです。

また、最終章は筆者の熱い思いも、しっかり受け止めました。

これは時間を有効に使って、仕事に消費される生活パターンから脱却するためのノウハウです。
そして、自分で時間の使い方を選択できるようになれば、もっとエキサイティングな日常にできる、そう私も考えます。

これだけの本がたったの1,490円は安い!

スポンサーリンク
ad_336
ad_336
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Evernoteに保存Evernoteに保存
スポンサーリンク
ad_336